飛鳥くんはクールなんかじゃない



「な、なんですか……」

「いや〜?甘いなぁと思って」


そう答える堀田くんの表情の意味を、私は知っている。いままでも何度向けられたから。


……これは、完全に楽しまれている。


当の飛鳥くんは呑気にシフォンケーキを食べてるけれど、私の頬は心なしか熱くなってきた。



「なんか見たことある光景ではあるんだけど、2人が両想いってのを考えると見方が違うよね」

「き、菊川くんまで……」


おまけに菊川くんまでもが楽しそうにそんなことを言う始末。



いまさらながら、飛鳥くんのお友達2人、厄介だ……。



< 243 / 271 >

この作品をシェア

pagetop