飛鳥くんはクールなんかじゃない
ちょっと、そんな言い方わざわざする必要ないんじゃないかな!?
いくらなんでも面白がりすぎだよ、この人。
「まぁまぁ、2人とも落ち着けって」
私1人慌てる中、またもや別の人の声が。
……もう、なんなの、今日は。というか、この昼休みは。
その声の主は、さっきまで一緒に荷物を運んでくれた菊川くんで。
「海はこの状況楽しみすぎ。さすがに煽りすぎると怪我するぞ。飛鳥もだ。海が佐藤さんに絡むなんていつものことだろう?毎回そんなムキになってたら疲れるぞ」
……もはやさすがというか、なんというか。
菊川くんは、荒ぶる馬をドードーとなだめるかのように、この場を制したのだった。