願い婚~幸せであるように~
運命の再会から
高層ビルが立ち並ぶ中にあるひとつのビルを見上げた。そのビルは隣のビルよりも低いのだが、スタイリッシュなのがとても印象的で目を引く。
「うわー、やっぱり素敵ですね」
「見るのも初めてだった?」
「いえ。一応日曜日に気になって、この前を歩きました。でも、さすがに立ち止まれなかったので、今じっくり見ました」
「わざわざ休みの日に来るなんて、和花ちゃんはやっぱり真面目ね」
私平原和花を、取引先のビルを目の前にして山口早奈子さんは笑う。
入り口のピカピカに磨かれたガラスドアには私たちが姿が映っていた。
しかし、のんびりとここで話している時間はない。アポイントメント時間は間近に迫っている。
「行こう」と言う早奈子さんに「はい」と返して、『カヤシマ不動産 株式会社』に入る。
受付にはふたりの女性が座っていて、そこを見守るかのように警備員が少し離れたところに立っていた。
「いらっしゃいませ。ライラインテリアの山口さん、いつもお世話になっております」
「沢田さん、茅島さん、こんにちは。住宅事業部の加藤さんと二時に約束しています」
「かしこまりました。ただいま確認致しますので、少々お待ちください」
「うわー、やっぱり素敵ですね」
「見るのも初めてだった?」
「いえ。一応日曜日に気になって、この前を歩きました。でも、さすがに立ち止まれなかったので、今じっくり見ました」
「わざわざ休みの日に来るなんて、和花ちゃんはやっぱり真面目ね」
私平原和花を、取引先のビルを目の前にして山口早奈子さんは笑う。
入り口のピカピカに磨かれたガラスドアには私たちが姿が映っていた。
しかし、のんびりとここで話している時間はない。アポイントメント時間は間近に迫っている。
「行こう」と言う早奈子さんに「はい」と返して、『カヤシマ不動産 株式会社』に入る。
受付にはふたりの女性が座っていて、そこを見守るかのように警備員が少し離れたところに立っていた。
「いらっしゃいませ。ライラインテリアの山口さん、いつもお世話になっております」
「沢田さん、茅島さん、こんにちは。住宅事業部の加藤さんと二時に約束しています」
「かしこまりました。ただいま確認致しますので、少々お待ちください」
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