願い婚~幸せであるように~
そして、出掛けようとした時にまたもや幸樹さんのスマホが鳴動する。今度はプライベートの方ので「すみれだ」と彼は出た。
すみれと話す彼は焦った声で「すぐ行く」と通話を終わらせてから、私の手を握った。切羽詰まった顔の彼を見るのは初めてで、悪いことが起こったのかと不安になる。
「和花、悪い。母さんが階段から落ちて、病院に運ばれたらしい。大怪我じゃないみたいだけど、病院行かないと」
「ええっ、大変! すぐ行きましょう!」
怪我なんて擦り傷でさえも作ったことがなく、病気も風邪を数年に一度引くだけで健康体のお母さんだから、救急車で運ばれるなんて……と病院に向かいながら信じられないと幸樹さんは青ざめていた。
大怪我ではないにしても、どこか怪我はしているようで、顔を見るまでは安心できない。
途中道が渋滞している場所があり、30分ほど車を走らせて、とある総合病院に到着する。すみれから個室に入ったと連絡が来たので、そのまま教えてもらった病室へ行く。
ドアをノックすると、すみれが開けてくれた。ベッドでお母さんは体を起こしていたが、おでこと腕に包帯が巻かれている。幸樹さんとベッドに近付いた。
すみれと話す彼は焦った声で「すぐ行く」と通話を終わらせてから、私の手を握った。切羽詰まった顔の彼を見るのは初めてで、悪いことが起こったのかと不安になる。
「和花、悪い。母さんが階段から落ちて、病院に運ばれたらしい。大怪我じゃないみたいだけど、病院行かないと」
「ええっ、大変! すぐ行きましょう!」
怪我なんて擦り傷でさえも作ったことがなく、病気も風邪を数年に一度引くだけで健康体のお母さんだから、救急車で運ばれるなんて……と病院に向かいながら信じられないと幸樹さんは青ざめていた。
大怪我ではないにしても、どこか怪我はしているようで、顔を見るまでは安心できない。
途中道が渋滞している場所があり、30分ほど車を走らせて、とある総合病院に到着する。すみれから個室に入ったと連絡が来たので、そのまま教えてもらった病室へ行く。
ドアをノックすると、すみれが開けてくれた。ベッドでお母さんは体を起こしていたが、おでこと腕に包帯が巻かれている。幸樹さんとベッドに近付いた。