願い婚~幸せであるように~
どんなふうにかわいがってくれるのかと想像するだけで、顔が熱くなった。

つい期待に胸を膨らませて、こくりと頷いてしまったが、明日は休日ではない。とことんだなんて……そんな長々とかわいがられたら、お互い仕事に支障が出てしまうのでは……。

頬を赤らめた私は変な心配をして、そっと彼を見る。


「ん? どうした?」

「明日も仕事なので……」


なので、なに?

一応お断りしようと思うのに、続く的確な言葉が出てこない。だけど、幸樹さんは察してくれた。


「じゃあ、今日はちょっとだけかわいがらせて?」

「ちょっとなら……」


ちょっとって、どのくらい?

とことんよりは短いだろうけど、どれくらいの長さだろう。きっと幸樹さんにお任せしておけば、いい感じに終わらせて、寝かせてくれるに違いない。

よく分かっていないのに安易な解釈をしてしまったと、気付いたのは日付が変わった頃。

始まりはソフトに触れてくれていたのに、途中から人が変わったようにハードになった。


「ちょっ……幸樹さん……あっ」

「はぁ……和花、好き……」


優しいだけではない彼の一面にドキドキさせられて、熱い彼を必死で受け止めた。ひとつになった瞬間、星が見えたような……ぐっすりと眠れました。
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