願い婚~幸せであるように~
「平原さん、おめでとう!」
「良かったねー」
先輩社員からの言葉に笑顔で「ありがとうございます」と返す。初めてのコンペ参加で不安はあったけど、自分なりにがんばった。それが認められた結果となり、素直にうれしい。
「社長にも報告して、みんなでお祝いしたいね! 平原さん、社長室行ってきたら?」
「そうですね」
もう既に知っているし、社長から先に報告を受けているとは絶対に言えない。形だけでも社長室に向かおうかなと腰をあげると、誰かが不在だと教えてくれた。
用があると急いでいたのは、外出の予定があったからのようだ。無理に社長室へ行かなくて済んだことにホッとして、スマホを見る。
そこには、幸樹さんからのメッセージが届いていた。声が聞きたいから電話して?
彼らしいような、らしくないようなメッセージに顔を緩ませて、廊下に出た。端に身を寄せて、スマホを耳にあてる。
すぐに愛しい旦那さんの声が耳に入ってきた。私の他に誰もいない廊下。小さい声でも響く感じがしてたので、壁の方に体を向け、しゃがんで返事をした。
彼は弾んだ声を出していた。
『おめでとう! 加藤から連絡行ったよね?』
「良かったねー」
先輩社員からの言葉に笑顔で「ありがとうございます」と返す。初めてのコンペ参加で不安はあったけど、自分なりにがんばった。それが認められた結果となり、素直にうれしい。
「社長にも報告して、みんなでお祝いしたいね! 平原さん、社長室行ってきたら?」
「そうですね」
もう既に知っているし、社長から先に報告を受けているとは絶対に言えない。形だけでも社長室に向かおうかなと腰をあげると、誰かが不在だと教えてくれた。
用があると急いでいたのは、外出の予定があったからのようだ。無理に社長室へ行かなくて済んだことにホッとして、スマホを見る。
そこには、幸樹さんからのメッセージが届いていた。声が聞きたいから電話して?
彼らしいような、らしくないようなメッセージに顔を緩ませて、廊下に出た。端に身を寄せて、スマホを耳にあてる。
すぐに愛しい旦那さんの声が耳に入ってきた。私の他に誰もいない廊下。小さい声でも響く感じがしてたので、壁の方に体を向け、しゃがんで返事をした。
彼は弾んだ声を出していた。
『おめでとう! 加藤から連絡行ったよね?』