願い婚~幸せであるように~
「和花ちゃんは園本さんちのお嬢さんだったのよ」
返事に困る私の代わりに答えてくれたのは、すみれちゃんのお母さんだが、園本さんちで分かるのだろうかと疑問になる。
「園本先生のお嬢さん? そうか、大きくなったんだね」
「園本先生?」
私の父は何をしていた人か知らなかったから、『先生』と呼ばれる人だったことにビックリする。
先生とは、学校の先生?
詳しく聞きたいと思ったが、部長が話を遮る。
「父さん。早く乾杯してください」
「あ、ああ、そうだな。では! コホン……幸樹の28才の誕生日を祝って、かんぱーい!」
社長の「では!」の合図で全員が立ち上がり、グラスを掲げて乾杯をした。
「まずは食べましょう。ケーキは最後ね。ちゃんとロウソクも立てるわよ」
「もうロウソクはいらないよ。毎年言ってるけど、やめて……」
「大丈夫よ。今年は変えたから」
さすがに28本のロウソク立ったケーキは見たことがないから、ちょっと見てみたかったが、変えたというからロウソクは立ってないのかもしれない。
でも、どんなふうに変えたのか楽しみになった。部長用のケーキを私が楽しみにするのはおかしいけれど。
ケーキも食べるからなのか、料理の品数は多いが、ひとつひとつのサイズは小さくて食べ過ぎの心配をしなくても済む量なのが、ありがたい。
返事に困る私の代わりに答えてくれたのは、すみれちゃんのお母さんだが、園本さんちで分かるのだろうかと疑問になる。
「園本先生のお嬢さん? そうか、大きくなったんだね」
「園本先生?」
私の父は何をしていた人か知らなかったから、『先生』と呼ばれる人だったことにビックリする。
先生とは、学校の先生?
詳しく聞きたいと思ったが、部長が話を遮る。
「父さん。早く乾杯してください」
「あ、ああ、そうだな。では! コホン……幸樹の28才の誕生日を祝って、かんぱーい!」
社長の「では!」の合図で全員が立ち上がり、グラスを掲げて乾杯をした。
「まずは食べましょう。ケーキは最後ね。ちゃんとロウソクも立てるわよ」
「もうロウソクはいらないよ。毎年言ってるけど、やめて……」
「大丈夫よ。今年は変えたから」
さすがに28本のロウソク立ったケーキは見たことがないから、ちょっと見てみたかったが、変えたというからロウソクは立ってないのかもしれない。
でも、どんなふうに変えたのか楽しみになった。部長用のケーキを私が楽しみにするのはおかしいけれど。
ケーキも食べるからなのか、料理の品数は多いが、ひとつひとつのサイズは小さくて食べ過ぎの心配をしなくても済む量なのが、ありがたい。