願い婚~幸せであるように~
「声が聞きたくて、掛けてきたの? ……幸樹くんにそんなかわいいとこがあるなんてねー。……ハハッ、幸せそうでなにより……うん、じゃあね」
返されたスマホに出ると、大きなため息が聞こえた。
「幸樹さん?」
『まさか陽一郎さんといるとは思わなかったよ。変なこと、話さないでね』
「はい、気をつけます」
『午後もがんばってね』
通話を終えて、食べようとお箸を再び持つ。社長はサンドイッチをひと切れ食べ終えていた。
「突然の結婚だったから心配していたけど、なにも問題はなさそうだね。声が聞きたくて掛けてくるような男だとは思わなかったけど」
クスクスと笑う社長に私は恥ずかしくなって、身を縮めた。私もそんな人だとは思いませんでしたよ……。
社長は昔幸樹さんの家庭教師をしていたらしく、その頃から彼のことはよく知っているそうだ。
「まあ、なにか困ったことがあったらいつでも俺に相談して」
「はい、ありがとうございます」
「ところでさ、結婚式の写真ある? 見せてよ」
「はい、ちょっと待ってください」
すみれが撮ってくれたのを送付してくれていた。スマホ内のアルバムに保存してある。
返されたスマホに出ると、大きなため息が聞こえた。
「幸樹さん?」
『まさか陽一郎さんといるとは思わなかったよ。変なこと、話さないでね』
「はい、気をつけます」
『午後もがんばってね』
通話を終えて、食べようとお箸を再び持つ。社長はサンドイッチをひと切れ食べ終えていた。
「突然の結婚だったから心配していたけど、なにも問題はなさそうだね。声が聞きたくて掛けてくるような男だとは思わなかったけど」
クスクスと笑う社長に私は恥ずかしくなって、身を縮めた。私もそんな人だとは思いませんでしたよ……。
社長は昔幸樹さんの家庭教師をしていたらしく、その頃から彼のことはよく知っているそうだ。
「まあ、なにか困ったことがあったらいつでも俺に相談して」
「はい、ありがとうございます」
「ところでさ、結婚式の写真ある? 見せてよ」
「はい、ちょっと待ってください」
すみれが撮ってくれたのを送付してくれていた。スマホ内のアルバムに保存してある。