願い婚~幸せであるように~
「ライラインテリアさん、ありがとうございました」との声に振り返っていた人たちが前を向く。私と川中さんは慌てて、頭を下げた。
最後の会社のプレゼンを終えてから、幸樹さんが前に出て、締めの挨拶をする。
「本日は三社さんとも、お疲れ様でした。どのプレゼンも甲乙つけにくいくらい素敵でした。このあと、こちらで社内協議を行いまして、結果を一週間後にお知らせしたいと思います。本日はありがとうございました」
結果は一週間後。どうなるかは分からないけど、待つしかない。川中さんと顔を見合わせて、お互い頷いた。
帰ろうと廊下に出て歩いていると、後ろから加藤さんに呼び止められた。
「お疲れ様でした」
「加藤さん、今日はありがとうございました」
「いえ、こちらこそ。急なトラブルにも対処出来た平原さんに感動しましたよ。さすがですね」
「さすがだなんて……。もうすごい緊張していたんですよ」
なにからさすがと思ったのか分からないが、そんな褒められ方をされるとは思いもしなくて、恐縮する。
「あー、俺もさすがと思った」
「えっ? 川中さんまで。何をどう見てさすがと?」
加藤さんと川中さんに訊ねると、ふたりは揃って、横を向いた。
最後の会社のプレゼンを終えてから、幸樹さんが前に出て、締めの挨拶をする。
「本日は三社さんとも、お疲れ様でした。どのプレゼンも甲乙つけにくいくらい素敵でした。このあと、こちらで社内協議を行いまして、結果を一週間後にお知らせしたいと思います。本日はありがとうございました」
結果は一週間後。どうなるかは分からないけど、待つしかない。川中さんと顔を見合わせて、お互い頷いた。
帰ろうと廊下に出て歩いていると、後ろから加藤さんに呼び止められた。
「お疲れ様でした」
「加藤さん、今日はありがとうございました」
「いえ、こちらこそ。急なトラブルにも対処出来た平原さんに感動しましたよ。さすがですね」
「さすがだなんて……。もうすごい緊張していたんですよ」
なにからさすがと思ったのか分からないが、そんな褒められ方をされるとは思いもしなくて、恐縮する。
「あー、俺もさすがと思った」
「えっ? 川中さんまで。何をどう見てさすがと?」
加藤さんと川中さんに訊ねると、ふたりは揃って、横を向いた。