願い婚~幸せであるように~
この日の夜、珍しく幸樹さんからの質問が多かった。まずはなぜか加藤さんのこと。
「加藤みたいなタイプ、どう思う?」
「加藤さんは、初めて見たときからいい人と思っています。今日の加藤さんは、親しみの持てるいい人でしたね」
「親しみの持てる?」
「はい。ああいう方とお友だちになれたら楽しいだろうなと」
私の返事に幸樹さんは眉をピクッと動かした。気にさわるようなことを言った覚えはないけれれど、なにかいけないことを言ってしまったかと不安になる。
「ふーん、お友だちねー。川中さんは?」
「川中さん……ですか? 良い先輩ですけど、どうして川中さんのことを聞くんですか?」
「加藤が、和花と川中さんの息がピッタリだったと言っていて、仕事以外でも仲がいいのかなと思って」
「息が合っていたのは多分練習を何回もしたからだと思います。仕事以外で関わりは特にないですけど」
なぜ川中さんのことも聞くのか不思議になったが、加藤さんが言っていた『意外に独占欲高め』を思い出す。
独占欲?
まだ不機嫌そうな顔をしている幸樹さんをじっと見る。彼が不機嫌で、よく分からない質問をしてくるのは、私を独占したいから?
「幸樹さん。どうして加藤さんや川中さんの話をするんですか?」
「加藤みたいなタイプ、どう思う?」
「加藤さんは、初めて見たときからいい人と思っています。今日の加藤さんは、親しみの持てるいい人でしたね」
「親しみの持てる?」
「はい。ああいう方とお友だちになれたら楽しいだろうなと」
私の返事に幸樹さんは眉をピクッと動かした。気にさわるようなことを言った覚えはないけれれど、なにかいけないことを言ってしまったかと不安になる。
「ふーん、お友だちねー。川中さんは?」
「川中さん……ですか? 良い先輩ですけど、どうして川中さんのことを聞くんですか?」
「加藤が、和花と川中さんの息がピッタリだったと言っていて、仕事以外でも仲がいいのかなと思って」
「息が合っていたのは多分練習を何回もしたからだと思います。仕事以外で関わりは特にないですけど」
なぜ川中さんのことも聞くのか不思議になったが、加藤さんが言っていた『意外に独占欲高め』を思い出す。
独占欲?
まだ不機嫌そうな顔をしている幸樹さんをじっと見る。彼が不機嫌で、よく分からない質問をしてくるのは、私を独占したいから?
「幸樹さん。どうして加藤さんや川中さんの話をするんですか?」