光ヘ
『失礼します…』

ある程度粉を掃って入ると、先生はいなかった。

そのかわり金髪の男の子がいた。


…不良……


彼は、ピアスにシルバーのネックレスでいかにも不良!という感じがした。


『……』

あたしは彼から離れたところにあった水道で顔や手を洗っていた。


『プッ…真っ白…』

振り向くと彼はこっちを見ながら笑いを堪えていた。


『………』
何か言うべきなのかわからなくて無言でまた洗い始める。


『…お前…って…佐々木?』


ビクッとした。

なんでこの人はあたしの名前を知ってるのだろう…?


でもあたしは佐々木だから一応…

『はい…』

とだけ答えた。

『…お前があの…佐々木かぁ…プッ…』

"お前があの…"

なんだろう?

何かの噂かな…


まあとにかく今は洗おう。
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