ママの手料理
第1章
ママの手料理
「ん、………」
何故か息がしづらく、その違和感で私は目を覚ました。
目を開けているのに真っ暗闇の世界が広がっていて、一瞬此処が何処だか分からなくなる。
そして。
(お母さんの匂い…)
顔に当たっていた母親の洋服の存在で、私は自分がクローゼットの中に居た事を思い出した。
やけに息が苦しいと思っていたのは、顔に洋服が当たっていたのと、そもそも閉められたクローゼットの中にいたせいで酸素が少なくなっているからだろう。
(狭いし苦しい、)
変な体勢でいたからか、身体が固まってしまっている。
だから、私は酸素を得る為に勢い良くクローゼットの扉を開けた。
「わっ、……!?」
その瞬間に鼻をついた鉄のような何とも言えない匂いに、私は思わず顔をしかめた。
カーテンが開けられ、月に照らされた部屋の中の光景に自分の目が慣れていくのはあっという間だった。
「っ、…ひぃっっ!」
目の前に、女の子らしき人が倒れていた。
その周りには、足の踏み場が無くなりそうな程の赤が広がっている。
(何何、誰なの…!?)
一気に全身に鳥肌が立ち、歯の震えが止まらなくなる。
何故か息がしづらく、その違和感で私は目を覚ました。
目を開けているのに真っ暗闇の世界が広がっていて、一瞬此処が何処だか分からなくなる。
そして。
(お母さんの匂い…)
顔に当たっていた母親の洋服の存在で、私は自分がクローゼットの中に居た事を思い出した。
やけに息が苦しいと思っていたのは、顔に洋服が当たっていたのと、そもそも閉められたクローゼットの中にいたせいで酸素が少なくなっているからだろう。
(狭いし苦しい、)
変な体勢でいたからか、身体が固まってしまっている。
だから、私は酸素を得る為に勢い良くクローゼットの扉を開けた。
「わっ、……!?」
その瞬間に鼻をついた鉄のような何とも言えない匂いに、私は思わず顔をしかめた。
カーテンが開けられ、月に照らされた部屋の中の光景に自分の目が慣れていくのはあっという間だった。
「っ、…ひぃっっ!」
目の前に、女の子らしき人が倒れていた。
その周りには、足の踏み場が無くなりそうな程の赤が広がっている。
(何何、誰なの…!?)
一気に全身に鳥肌が立ち、歯の震えが止まらなくなる。