キミに、愛と思いやりを
「つまり、小園さんは俺の弟達のために家に来てくれてるってわけ」
僕が手紙の全文を全て目を通したとみてとって、宇野は言った。
「俺は料理が得意じゃないから、なかなか弟達に美味いもん作ってやることができねぇから。そん時に小園さんが作るって言ってくれたんだよ」
「じゃ、じゃあ花蓮は……?」
「浮気とかそういうのは、おまえの全くの勘違いってこと」
ズドーン、と何かが落ちてきたような気がした。
「僕が疑ったのは、ホントだったんだ……」
「ああ、ホントだ」
たんたんと喋り続ける宇野。
「それでも小園さんは、おまえに手紙を渡してくれてるぞ」
自分を責める波が、ざぶんざぶんと僕の心を襲っていく。