キミに、愛と思いやりを

翌日。
なんだか疲れがどっと溢れてきたみたい。


あたしは、机に頭をぐだーっと預ける。



「大丈夫、花蓮!?」



授業が始まる前、麗羅が大きな茶色い目を見開いて、聞いてきた。


親友だからこそ、こういう時ってどう答えればいいか困るんだよね。



「あはは……。麗羅……」



「何があったの?」



床に膝を、あたしの机に手をつけて麗羅は聞いてきた。



「こ……ここんところ、ちょっとハードでね……」



「ハード? ……あっ、もしかして宇野くんのところかな……?」



やっぱり麗羅には分かっちゃうよね。
あたしは、無言で頷く。



「そりゃあねぇ。高校のことだってあるのに、ましてや小学2年生の男の子のご飯を作らないといけないって……。しかも2人なんでしょ?」



そう、あたしが思うよりも小さい子のご飯を毎日作るって大変。


お母さんって、すごいや。




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