キミに、愛と思いやりを
あたし達は今日、はやめに宇野くんの家に行った。
晴翔くんと来翔くんは、公園に行っている。
「今日の夜ご飯は何にしよっかなぁ」
麗羅は、テーブルの椅子に座りながら、スマホで夜ご飯の献立などを調べていて、隣であたしはそれを覗いている。
「なんか……2人とも給食のおばさんみたいだね」
テーブルの向かい側にいる歩が言った。
「誰がおばさんですってぇ!?」
あたしのツッコミに、みんなが笑い出す。
不意に電話のベルが鳴り出し、宇野くんは受話器を取って耳に当てた。
「もしもし。……母がですか!? ……そうですか、わかりました! 連絡ありがとうございます!」
どうやら電話の相手は、お母さんが入院している病院の人っぽいな。
「お母さん、どうかしたの?」
「母ちゃん、退院が決まったみたいで! 4日後らしい!」
宇野くんの言葉の後に、その場であたし達歓声が響いた。
「本当!? じゃあ、晴翔くんと来翔くんにも伝えなきゃね! きっと喜ぶよ」
「あっ、待って。ちょっとサプライズにしときたいんで、黙っててもらっていい?」
「ああ、いいかも! 反応を見るのが楽しみ〜」
麗羅は、ニタッと目を輝かせた。