キミに、愛と思いやりを
花蓮side
月日が流れて、私はもう24歳。
私と歩が出会ったのも、中学3年生の14歳。
あれから、もう10年経ったのか。
今日は急に歩に呼ばれて、彼の自宅へと向かった。
ちなみに、歩も私ももう一人暮らしをしている。
歩くと、携帯やお財布が入ったバッグも一緒に動く。
「花蓮!」
歩が家の前で待ってくれていた。
あの時から大人っぽかった歩は、さらに大人っぽくなっていて脚も長くなっている。
「歩!」
「ごめんね、いきなり呼び出しちゃって」
「ううん、大丈夫!」
私は、歩の家に入った。