キミに、愛と思いやりを
「はい、チーズ!」
あたしと麗羅が同時に言った途端、パシャっという音がした。
「すごい綺麗に撮れてる!」
写真を見て、麗羅は大きな目を輝かせた。
「うん、じゃあデコろ!」
あたし達は、ペンを動かして写真のデコを始めた。
「うわー、花蓮は相変わらずプリクラのデコのセンスあるよね」
「そういう麗羅だって」
数十秒が経過して、あたし達はデコを終わらせた。
写真が印刷されて、あたしは写真の枠にそって半分に切った。
「じゃあ、これが麗羅の分ね!」
切った写真の2分の1を麗羅に渡した。
「ありがとう!」
ひまわりのような笑顔で、麗羅は今日も笑った。そんな彼女の笑顔を見て、あたしはいつも元気をもらう。
一応あたしは活発な方だと言われているが、麗羅は更に元気がいい。
「ん? 花蓮どしたの? 黙ってるけど」
女子ながら麗羅の笑顔に見とれてしまったな。
「ごめん、なんでもない。次はクレープ食べに行かない?」
デパートは広いので、お菓子を売ってる店がいくつかあったはずだ。
「クレープ、いいね! あっちにカフェがあったはずだよ!」
あたしと麗羅は、結び目の部分を揺らしながらプリクラの場所を離れた。