キミに、愛と思いやりを
翌日。あたしは、いつも通りに学校へ行くと麗羅はもう来ていた。
「花蓮、おはよう!」
きれいな茶色いサイドテールを揺らしながら、麗羅が駆け寄ってきた。
「麗羅、おはよう!」
あたしも麗羅に微笑みを返す。
「ねえねえ、花蓮は部活、やっぱり中学と同じように園芸部に入るつもり?」
そういえば、まだ部活のことについて何も考えていなかった。
「そうだねー、まだ考え中。麗羅は、どうするの?」
「あたし? あたしは、花蓮が園芸部に入るなら入るよ」
笑顔を崩さす、麗羅は答えた。
「えー、それ本当に入りたいって思ってるの?」
「園芸部は嫌いじゃないよ。でも、花蓮がいない園芸部っていうのも寂しいよ。園芸部よりも、花蓮の方があたしは好きなの!」
麗羅は、途中まで嬉しいことを言ってくれたけれど、最後の言葉は訳がわからない。
「何それー」
あたし達は、今日も声を立てて笑った。