キミに、愛と思いやりを
数日後、あたしと麗羅は園芸部に入ることに決めた。
中学生の時も園芸部だったし、帰宅部だと少し寂しい、という考えが2人で一致した、というのもあったんだけどね。
「中学でも高校でも、花蓮とは何でも一緒だなぁ! 学校でも部活でも!」
麗羅が明るい声で言った。
「そうだねー!」
人数は、他の部活動と比べて少なめ。
まあ運動部とかもあるんだし、『この人はこの部活に入らないといけない』なんて校則もないからね。
「よろしくお願いします!」
あたしと麗羅は、お世話になる先輩に頭を下げた。
「こちらこそ、よろしくね」
先輩たちは、みんなあたしより背が高くて綺麗な声をしている。
……まあ、あたしの身長が低くて声も幼いっていうのがあるんだけどね。
「花蓮、頑張ろうね!」
「うん、頑張ろう!」
あたしは、麗羅と拳を握って小声で囁き合った。