キミに、愛と思いやりを
「麗羅、今日はよろしく!」
「こちらこそ! 花蓮にメイク出来るなんて、めっちゃ嬉しい!」
「あたしも麗羅にメイクしてもらえるなんて、すごく嬉しいよ! なんか申し訳ないなぁ」
「いいの、いいの! ……って、お?」
「どしたの?」
あたしが着ている服を急にまじまじ見つめる麗羅。
ひょっとして、どこかおかしかったかな?
長袖のピンクのコスモス柄のワンピース、一生懸命選んで着たんだけど、ひょっとして似合わなかった?
「かわいいじゃん! 女のあたしからしても、キュンキュンするよー! 本当にデート行くんだねー!」
いきなり麗羅が悶《もだ》えるものだから、びっくりした。
でも、まあ、変じゃなかったならいいんだけど。
「麗羅……」
「あ、ごめんごめん。じゃあ、始めるね! ここ座って!」
「うん!」
あたしは、麗羅が用意してくれた椅子に座った。