キミに、愛と思いやりを
聞き慣れた声が聞こえて、あたしと彼らは振り向いた。
そこには、彼_____歩が警戒しながらこっちを見ていた。
「君は、この子の何?」
「もしかして……お兄ちゃん!?」
「彼氏だけど」
いぶかしげに男の子たちを見ながら、歩は答えた。
見た感じ、歩の知り合いでもなさそうだな。
「彼氏なの?」
1人の男の子からの質問に、あたしはこくっと頷く。
「なーんだ」
「つまんないの!」
男の子たちは、そう言いながらどこかへ歩いては見えなくなってしまった。