キミに、愛と思いやりを

次の日の放課後。
あたしは昨日と同じように、普通に下校していた。
あっ、昨日の男の人だ。


でも、今日は1人だけ。
だけど、一歩一歩あたしに近づいてくる。



「な、なんですか?」



眉間にしわを寄せながら、あたしはその人に聞いた。



「昨日の彼氏は?」



「今は、一緒じゃありませんけど」



唇を噛み締めて、あたしは答えた。



「そっか」



彼はそう言った後、耳にかけていたサングラスを取った。



「え、え!?」




< 86 / 167 >

この作品をシェア

pagetop