キミに、愛と思いやりを

「花蓮お姉ちゃーん! 今日の夜ごはん、なーに?」



玉ねぎを刻んでいると、1人の子がやってきた。



「ん? ハンバーグだよ」



玉ねぎを刻んでる包丁を止めてから、あたしは言った。



「やったー! 晴翔(はると)ー、今日はハンバーグだってー!」



「ハンバーグ? やったあ! 俺も来翔(らいと)も、ハンバーグ好きだもんな!」



なるほど、晴翔くんと来翔くんという名前なのか。


とはいっても、双子だから見分けつかないや。


だけど、名前くらい覚えておいたほうがいいよね。



「いただきまーす!」



ハンバーグができた後、色違いの箸を持って、晴翔くんと来翔くんは食事を始めた。



「わあ、おいしいね!」



「すっごくおいしい!」



「花蓮お姉ちゃん、ありがとう!」



「ありがとー!」



「どういたしまして!」



「俺、花蓮お姉ちゃんのご飯好き!」



「俺も好き!」



可愛いなぁ。
あたしも、将来子供ができたらこうやってご飯を作って笑顔で食べてもらえるのかなあ。



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