キミに、愛と思いやりを
でも、確か宇野は花蓮に告白したけれど振られたと聞いた。
こうなったら、基本的にお互いギクシャクして話すことはほぼなくなるだろうに。
まあ、別に話してはいけないということでもないし、僕がとやかく言うことじゃないだろう。
「今日は、何作ろうかなぁ」
「小園さんが作る飯、全部美味いからなぁ」
えっ、花蓮は宇野にご飯を作ってあげているの?
違和感を感じ、僕は眉をひそめた。
「次、いつ宇野くんのお母さんのお見舞いに行くつもりなの?」
「まあ、そう遠くないよ。小園さんも一緒に来てよ。今、家で世話になってるから母ちゃんに会わせたいしな!」
え? ご飯だけじゃなくて、宇野のお母さんのお見舞いまで付き添っているということ?
僕は背筋が凍った。
なんで、そんなに花蓮は宇野と一緒にいるんだ?
普通、友達相手にご飯を作ったり母親のお見舞いにまで一緒に行ったりするだろうか。
そんな2人っきりの時間、どれぐらいあるんだよ。