香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
「どこか怪我はないか?」
自分の手足に力を入れてみる。少し痛みはあるけどちゃんと動く。多分ちょっとした打ち身だろう。
この程度の痛みなら我慢できる。
今の状況で痛いなんて言ってられない。
痛みよりも気になるのは動悸だ。
火事が原因なのか、それともアレンが密着していて落ち着かないのか心臓はバクバクしている。
落ち着くのよ、クルミ。
「大丈夫。アレンはどうしてここに?」
胸に手を当てながら問えば、彼は安堵した顔で返した。
「ロイドが知らせてくれた。エマ王女もクルミの居場所を白状したがな」
「そう言えば、ロイドの声がしたわ」
でも……エマ王女が私の居場所を白状したって……。
私はエマ王女に騙されていたかもしれない。だけど、普通は……恋人をかばう発言をするんじゃないだろうか?
アレンとエマ王女って恋人同士なんでしょう?
頭が混乱してきた。
「いてっ、足がジンジンする」
すぐそばでルーカスの声が聞こえて彼に視線を向ける。
自分の手足に力を入れてみる。少し痛みはあるけどちゃんと動く。多分ちょっとした打ち身だろう。
この程度の痛みなら我慢できる。
今の状況で痛いなんて言ってられない。
痛みよりも気になるのは動悸だ。
火事が原因なのか、それともアレンが密着していて落ち着かないのか心臓はバクバクしている。
落ち着くのよ、クルミ。
「大丈夫。アレンはどうしてここに?」
胸に手を当てながら問えば、彼は安堵した顔で返した。
「ロイドが知らせてくれた。エマ王女もクルミの居場所を白状したがな」
「そう言えば、ロイドの声がしたわ」
でも……エマ王女が私の居場所を白状したって……。
私はエマ王女に騙されていたかもしれない。だけど、普通は……恋人をかばう発言をするんじゃないだろうか?
アレンとエマ王女って恋人同士なんでしょう?
頭が混乱してきた。
「いてっ、足がジンジンする」
すぐそばでルーカスの声が聞こえて彼に視線を向ける。