香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
そう注意してクルミから先に風呂に入れ、自分も彼女の隣に腰を下ろす。
「これ薬草ですよね?どういう効能があるんですか?」
クルミは薬草を手に取り、まじまじと眺めた。
「それはミルケルという薬草で、とても稀少なものだ。打ち身や捻挫、切り傷によく効く」
俺の説明に彼女は興味深そうに頷いた。
「へえ〜、戦士にはとっておきの薬草ですね。それに柑橘系の甘い匂いがする」
クンと鼻を鳴らしてうっとりした表情になる彼女。
さっきまで俺と一緒に入るのを嫌がっていたのにな。
そんなに薬草が気に入ったのか。
じっとクルミを観察するように見ていたら彼女と目が合った。
「殿下の背中の傷もこの薬草で治したんですか?」
「ああ。傷にはしみるが、塗り薬と併用すると治りも早い。それと、その殿下という呼び方は止めてくれ。アレンでいい」
敬称で呼ばれるのは堅苦しい。
「これ薬草ですよね?どういう効能があるんですか?」
クルミは薬草を手に取り、まじまじと眺めた。
「それはミルケルという薬草で、とても稀少なものだ。打ち身や捻挫、切り傷によく効く」
俺の説明に彼女は興味深そうに頷いた。
「へえ〜、戦士にはとっておきの薬草ですね。それに柑橘系の甘い匂いがする」
クンと鼻を鳴らしてうっとりした表情になる彼女。
さっきまで俺と一緒に入るのを嫌がっていたのにな。
そんなに薬草が気に入ったのか。
じっとクルミを観察するように見ていたら彼女と目が合った。
「殿下の背中の傷もこの薬草で治したんですか?」
「ああ。傷にはしみるが、塗り薬と併用すると治りも早い。それと、その殿下という呼び方は止めてくれ。アレンでいい」
敬称で呼ばれるのは堅苦しい。