香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
セシル様、そんな面白そうに言わないで下さい。
わかっていますか?
アレンと結婚するということは、私がセシル様の義妹になるんですよ。
「いやいや、私が王太子妃になるなんて、無理がありますから」
全力でお断りするが、彼女は諦めない。
「あら、公爵家の令嬢なら、身分的にいってアレンの嫁に相応しいわ」
本当に私がラフォリア公爵の娘ならば問題ないが、私は異世界人だ。
ここにはいてはいけない人間。
「そういう問題ではなくて……。私には深〜い事情があるんですよ。ああ、もうこの話はやめましょう。セシル様のマッサージをこれからしていきますが……最初に足湯をしたいなあ。でも、お湯が近くにないか」
後半は独り言のようにブツブツ言えば、セシル様はなんでもないことのようににっこりと微笑んだ。
「お湯が欲しいならロイドに頼むといいのよ。そのための侍従よ」
わかっていますか?
アレンと結婚するということは、私がセシル様の義妹になるんですよ。
「いやいや、私が王太子妃になるなんて、無理がありますから」
全力でお断りするが、彼女は諦めない。
「あら、公爵家の令嬢なら、身分的にいってアレンの嫁に相応しいわ」
本当に私がラフォリア公爵の娘ならば問題ないが、私は異世界人だ。
ここにはいてはいけない人間。
「そういう問題ではなくて……。私には深〜い事情があるんですよ。ああ、もうこの話はやめましょう。セシル様のマッサージをこれからしていきますが……最初に足湯をしたいなあ。でも、お湯が近くにないか」
後半は独り言のようにブツブツ言えば、セシル様はなんでもないことのようににっこりと微笑んだ。
「お湯が欲しいならロイドに頼むといいのよ。そのための侍従よ」