まさか私が………

「かすみちゃん、すみれちゃんもうお家の人が心配するから帰ろっか?」

すると二人が、泣きそうな顔をしながらお願いをしてきた。

「「さゆちゃん、おねがいがあるの。いっしょにお家に来て?お泊まり会しよう?」

「えっ!私は、いいけどお家の人が困るじゃない?」

すると、二人が待ってましたといわんばかりに笑顔で答えた。

「「お兄ちゃんがいいって言ってたよ。」」

「えっ!お父さんとお母さんは?」

「「お仕事でいないの。」」

「じゃあ二人のお家に行こうかな。」

「「やった~‼️」」

必要なものだけ持って、隣のかすみちゃんとすみれちゃんの家に行った。



「「ただいま!!お兄ちゃん。」」

「お邪魔します。」

挨拶をして頭を上げたとき、私は目を疑った。


えっ、嘘?………翔馬先生だ。何度も目を擦っても、ほっぺたをつねっても、やはり、目の前にいるのは翔馬先生のようだ。翔馬先生は、私の動きがおもしろかったのか、お腹を抱えて笑っている。しかしそれを無視して私は、翔馬先生のそっくりさんかもしれないので、とりあえず自己紹介をした。

「初めまして。いつも、かすみさんとすみれさんにお世話になっています。立花……「いや俺と立花、初めましてじゃないぞ。俺は、お前の担任の立木翔馬だ。知ってるだろ?」

翔馬先生は、笑いながら言ってきた。私は、何か文句を言おうと思ったら、二人が翔馬先生に話しかけていた。

「「お兄ちゃんとさゆちゃんお友達だったんだね!明日はお休みだから、さゆちゃんとお泊まり会していいでしょ?」」

すると、翔馬先生は学校では見たことのない満面の笑みで答えていた。その翔馬先生の表情を見て、私は、なにも言葉が出てこないくらいかっこ良いと思った。

「ああ、いいぞ。早速ご飯にしよう!」

この日の晩ご飯は和食だった。

私は、久しぶりにたくさんの人とご飯が食べれて楽しかった。

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