まさか私が………
公園に着いた後、かすみちゃん達は友達に誘われて一緒に遊んでいるので、私と翔馬先生は、二人の見える日陰のベンチで座って休憩している。
「なぁ、さゆり?」
「何ですか?翔馬先生。」
「あの、学校以外で会うときは、翔馬先生って呼ぶのやめてくれないか?」
「じゃあ、なんて呼べば良いんですか?」
私がそう言うと、翔馬先生は怪しい笑みを浮かべて、ニヤニヤしながら言った。
「翔馬って呼んで?」
「無理無理、無理ですっ!!」
私がそう言うと、翔馬先生は顔を近付いてきて耳元で囁いた。
「10秒以内に言わないと、キスすんぞ。10、9、8… …」
翔馬先生の顔がどんどん近づいてくる。
「しょ、しょしょ翔馬さんっ!!」
私があわてて言うと、翔馬さんは私の頭を撫でた。私は、その感覚がとても心地良かった。
「良くできました。」
チュッ
翔馬さんは私の額にキスをしてきた。
ちょっと待って?なんか学校とキャラが全くと言っていいほど違いませんか?こっちのほうが甘過ぎて困っちゃう。どうしよう?
そうやって、私が反応に困っているとかすみちゃんとすみれちゃんがやってきた。
「さゆちゃんおかおが赤いよ。だいじょうぶ?」
「ほんとだ。さゆちゃんだいじょうぶ?すみれ、心配だから早くおうちに帰ろう?」
二人にとても心配されたので、私はあわてて答えた。
「大丈夫だよ!ほら元気だよ!」
「じゃあ、どうしておかおが赤いの?」
「えーとそれはね……」
私がかすみちゃんの質問に困っていると翔馬さんが代わりに答えてくれた。
「さっき、さゆりがお茶を喉にひっかけたんだよ。」
「「そうなの?でも、心配だから早くおうちに帰ろう!」」
「じゃあ帰るか。」
私達は夕日に照らされながら家に帰った。