足立古書堂 謎目録
「聞きたい?」

「……はい」

「口は堅いかな?」

「は……はい」

「そっちの彼も?」

「……ああ」

「ふむ。では」

足立は頬杖をついた。

「あくまでこれは、証拠もなにもない、ただの想像だよ。妄想と言ってもいいかもしれない。そういう心持ちで聞いて」

「……はい」

「結論から言ってしまうと、ロッカーの中には人間がいたのさ」

「……は?」

ぽかん、と間の抜けた顔をして、高木と友人は顔を見合わせた。
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