足立古書堂 謎目録
握った拳がぷるぷると震える。

「じゃあ、なんでなんだ?」

当たり前のことだ、というような態度で足立は言った。

「私の名前を知っていただろ」

「……それで?」

「自分の知らない人間が自分の名前を知ってたら、同じ学校の人間だと思うに決まってる」

「……確かに」

「あと、君のご友人、部活帰りだったね。サッカー部で買う揃いのスポーツバッグが新しかった。入りたての一年でしょ」

「……なるほど」
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