足立古書堂 謎目録
しばらく頭を働かせてみるものの、論理的な節論は導き出せなかった。

「すまん、俺にはわからん」

「……そうか。そうだよなあ」

友人は少し落胆したようだったが、高木を見る目は光っていた。

「翔平、頼みがあるんだ」

「え、なに?」

「俺、色んな人に手当り次第訊いてみたんだけど、やっぱこれってのがないんだ」

「うん」

「それどころか、最後まで真面目に考えてくれたのは、お前だけだった」

「おう」

「だから頼む! 一緒に来てくれ!」

「来てくれ……って、どこに?」
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