足立古書堂 謎目録
一旦読み始めると、やめられないくらいこいつがすすめる本は面白い。

そうなると勉強が手につかない。

そうなることをわかっていてすすめるのだから、嫌がらせと言っても間違いじゃない。

本を読みたい衝動に任せるか、このまま数学を解き続けるか、苦悩の狭間である。

頭を抱える高木をにやにやと見ているのだから、本当足立は性格が悪い。

古本に手を伸ばしたり引っ込めたりしていると、カランとドアベルが鳴った。

来客か、と高木は場所を移動する。
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