この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
何やら私の事をじっと見つめていたので、私もじっと見つめ返して微笑んだ。
「ん?どうしたの?」
可愛い、という単語以外脳内から無くなっていた私だったけれど、それすらも次の瞬間消し飛んだ。
「かーたま」
一瞬、真っ白になった。
それ以外の音が全て消えたかのようだった。
考えるよりも先に、じわじわと口元が緩む。
アーベルくんの薄い金髪を撫で回して、ギュッと抱きしめた。
「か、母様って言った!!母様って言った!!言えたねアーベル!!偉いよ!!」
赤ちゃん特有の匂いがする。心の根底から、温泉のように温かいのがゆっくりと湧き上がった。
可愛くて可愛くて仕方がなくて、スリスリと頬を寄せる。アーベルくんのほっぺたはぷにぷにしていた。
アーベルくんはしばらくニッコニコしてされるがままになっていた。けれど、私が舞い上がりすぎてスリスリしまくってたお陰で、最後はちょっと嫌がられた。
大人しくアーベルくんを離したんだけど、お母さんは母様ってちゃんと呼ばれてめちゃくちゃ嬉しかったんだよ……。
「ん?どうしたの?」
可愛い、という単語以外脳内から無くなっていた私だったけれど、それすらも次の瞬間消し飛んだ。
「かーたま」
一瞬、真っ白になった。
それ以外の音が全て消えたかのようだった。
考えるよりも先に、じわじわと口元が緩む。
アーベルくんの薄い金髪を撫で回して、ギュッと抱きしめた。
「か、母様って言った!!母様って言った!!言えたねアーベル!!偉いよ!!」
赤ちゃん特有の匂いがする。心の根底から、温泉のように温かいのがゆっくりと湧き上がった。
可愛くて可愛くて仕方がなくて、スリスリと頬を寄せる。アーベルくんのほっぺたはぷにぷにしていた。
アーベルくんはしばらくニッコニコしてされるがままになっていた。けれど、私が舞い上がりすぎてスリスリしまくってたお陰で、最後はちょっと嫌がられた。
大人しくアーベルくんを離したんだけど、お母さんは母様ってちゃんと呼ばれてめちゃくちゃ嬉しかったんだよ……。