この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
褒められっぱなしなのも申し訳ないので、私は隣のローデリヒさんを見上げて口を開いた。
「あ、あの……」
「なんだ?」
眉を寄せたローデリヒさんの海色の瞳とまともに目を合わせられず、視線をさまよわせながら、勢いよく一息で言い切る。
「ローデリヒさんもカッコイイですよ!!」
嘘じゃない。
金髪に海色の瞳。いつも眉間に皺を寄せているけれど、見た目は完全におとぎ話から抜け出てきたような王子様みたいなのだ。
そんな人がキチッとパーティー用に身だしなみを整えている姿は、言うまでもなくかっこいい。
私の言葉にちょっと目を見張ったローデリヒさんは、口元を綻ばせた。
「そうか。ありがとう。…………それにしても、顔が赤いが体調が悪いのか?やはり今日はやめておいた方が……」
「だっ大丈夫です!!」
女子校育ちなので異性に慣れていない。慣れていないのに、ローデリヒさんに顔を覗き込まれて意図せず至近距離になる。
「あ、あの……」
「なんだ?」
眉を寄せたローデリヒさんの海色の瞳とまともに目を合わせられず、視線をさまよわせながら、勢いよく一息で言い切る。
「ローデリヒさんもカッコイイですよ!!」
嘘じゃない。
金髪に海色の瞳。いつも眉間に皺を寄せているけれど、見た目は完全におとぎ話から抜け出てきたような王子様みたいなのだ。
そんな人がキチッとパーティー用に身だしなみを整えている姿は、言うまでもなくかっこいい。
私の言葉にちょっと目を見張ったローデリヒさんは、口元を綻ばせた。
「そうか。ありがとう。…………それにしても、顔が赤いが体調が悪いのか?やはり今日はやめておいた方が……」
「だっ大丈夫です!!」
女子校育ちなので異性に慣れていない。慣れていないのに、ローデリヒさんに顔を覗き込まれて意図せず至近距離になる。