この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
前世の記憶しかなかった私もかなーり、アーベルの事を甘やかしまくっていたのは自覚している。だってアーベルは天使みたいだから仕方ない……、いや、天使なのだから仕方なくない?
私のお腹で育って、死ぬかと思った位の痛みの末に生まれた子供が可愛くない訳ない。可愛くない訳がないけど、我がままな子に育ってしまうのも困る……。
思考が堂々巡りになった。
私の脳内会議は全く役に立たない。ローデリヒ様に相談してみようかな。
みんなアーベルの事を可愛がってくれてるんだなって感じが伝わってくる。
ローデリヒ様に付き従ってきたゼルマも、しわくちゃの顔を笑みでさらにシワシワにして、私達の様子を見守っていた。
……この人がローデリヒ様のお祖母さんか。
キルシュライト王国の貴族名鑑にある程度の家系図は載っている。勿論、ローデリヒ様の両親も例外ではない。
ローデリヒ様の父親は言うまでもなく国王様だし、母親は伯爵家の令嬢だと書いてあったけど……、あれは養女だったということなのかもしれない。本人の口からではなく、記録で知っていただけだった。
私のお腹で育って、死ぬかと思った位の痛みの末に生まれた子供が可愛くない訳ない。可愛くない訳がないけど、我がままな子に育ってしまうのも困る……。
思考が堂々巡りになった。
私の脳内会議は全く役に立たない。ローデリヒ様に相談してみようかな。
みんなアーベルの事を可愛がってくれてるんだなって感じが伝わってくる。
ローデリヒ様に付き従ってきたゼルマも、しわくちゃの顔を笑みでさらにシワシワにして、私達の様子を見守っていた。
……この人がローデリヒ様のお祖母さんか。
キルシュライト王国の貴族名鑑にある程度の家系図は載っている。勿論、ローデリヒ様の両親も例外ではない。
ローデリヒ様の父親は言うまでもなく国王様だし、母親は伯爵家の令嬢だと書いてあったけど……、あれは養女だったということなのかもしれない。本人の口からではなく、記録で知っていただけだった。