この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
「ところで、まだそちらの可愛い男の子についてまだ紹介してもらってないのだけれど?」
ルーカスはニコニコと好意的にアーベルを見つめる。色々衝撃的な事を起こしたし、聞かされたので、すっかり忘れてしまっていた。アーベルの事について話すつもりだったのに。
「あ……ごめん!紹介が遅れたけど、アーベル・ホルスト・キルシュライト。正真正銘ローデリヒ様と私の子供だよ」
アーベルはローデリヒ様のジュストコールのボタンを引っ張って遊んでいた。
「ほら、アーベル。挨拶は?」
「あー」
ルーカスの方へ欠片も興味が無いらしいアーベルは、ローデリヒ様のボタンを引っ張りながら、彼の顔を機嫌よく見上げる。
そんなアーベルに興味を示して貰いたかったらしいルーカスは、わざわざ立ち上がってローデリヒ様の傍に寄った。アーベルと目線を合わせる。
「はじめまして、小さな王子様。僕はルーカス。よろしくね」
「ほらほら、アーベル。ルーカスおじさんよ」
「まだおじさんって年ではないよ。お兄さんって言ってほしいな」
私もローデリヒ様の傍に寄って、アーベルの頭を撫でながらルーカスを紹介する。ルーカスはやや苦笑気味に否定した。
ルーカスはニコニコと好意的にアーベルを見つめる。色々衝撃的な事を起こしたし、聞かされたので、すっかり忘れてしまっていた。アーベルの事について話すつもりだったのに。
「あ……ごめん!紹介が遅れたけど、アーベル・ホルスト・キルシュライト。正真正銘ローデリヒ様と私の子供だよ」
アーベルはローデリヒ様のジュストコールのボタンを引っ張って遊んでいた。
「ほら、アーベル。挨拶は?」
「あー」
ルーカスの方へ欠片も興味が無いらしいアーベルは、ローデリヒ様のボタンを引っ張りながら、彼の顔を機嫌よく見上げる。
そんなアーベルに興味を示して貰いたかったらしいルーカスは、わざわざ立ち上がってローデリヒ様の傍に寄った。アーベルと目線を合わせる。
「はじめまして、小さな王子様。僕はルーカス。よろしくね」
「ほらほら、アーベル。ルーカスおじさんよ」
「まだおじさんって年ではないよ。お兄さんって言ってほしいな」
私もローデリヒ様の傍に寄って、アーベルの頭を撫でながらルーカスを紹介する。ルーカスはやや苦笑気味に否定した。