この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
私もローデリヒ様の傍に寄って、アーベルの頭を撫でながらルーカスを紹介する。ルーカスはやや苦笑気味に否定した。
四人集まっているので、ティーナも猫のようにおそるおそるこちら側に寄ってくる。なんだか妹分の行動に微笑ましくなりながら、ティーナのこともアーベルに話す。
「こっちはティーナ。よろしくねって、ほら」
「て、ティーナよ。よろしく……」
アーベルにおっかなびっくりしているティーナだけれど、考えてみたら私達って赤ちゃんに接する機会があまりなかったから、たぶんどう対応すればいいのか分からないのだろうな。
でも、ティーナの事をジーッとガン見したアーベルが、触っていたボタンを離した。ティーナの方へと紅葉のような手を伸ばす。
「てぃー」
ニコニコと愛想良くティーナに両手を伸ばしたアーベル。これは抱っこしてもらいたいサイン。
まさか名前を呼ばれるとは思ってなかったらしく、薄氷色の瞳をぱちくりとさせて驚くティーナに「抱っこする?」と聞いた。
「い、いいのかしら……?」
「いいよ。他でもないアーベルが望んでるんだから」
「じゃあ……、するわ」
四人集まっているので、ティーナも猫のようにおそるおそるこちら側に寄ってくる。なんだか妹分の行動に微笑ましくなりながら、ティーナのこともアーベルに話す。
「こっちはティーナ。よろしくねって、ほら」
「て、ティーナよ。よろしく……」
アーベルにおっかなびっくりしているティーナだけれど、考えてみたら私達って赤ちゃんに接する機会があまりなかったから、たぶんどう対応すればいいのか分からないのだろうな。
でも、ティーナの事をジーッとガン見したアーベルが、触っていたボタンを離した。ティーナの方へと紅葉のような手を伸ばす。
「てぃー」
ニコニコと愛想良くティーナに両手を伸ばしたアーベル。これは抱っこしてもらいたいサイン。
まさか名前を呼ばれるとは思ってなかったらしく、薄氷色の瞳をぱちくりとさせて驚くティーナに「抱っこする?」と聞いた。
「い、いいのかしら……?」
「いいよ。他でもないアーベルが望んでるんだから」
「じゃあ……、するわ」