この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
ローデリヒ様からアーベルを抱き上げて、ティーナに抱かせる。ぎこちない手つきだったから、私が支えた。そうしてなんとかアーベルは、ティーナの腕の中に収まった。
「意外と重いのね……」
ティーナの細くて白い腕が若干震えている。
そうなんだよ。見た目が天使みたいな可愛い赤ちゃんでも、かなりの重さがある。
生まれてすぐに抱っこした時、ちっちゃいのに中身がぎっしり詰まっている荷物のように重くて、それでも手とか足とか小さすぎて、内心怖々と抱いていた。
そして、最初のうちはあまり重い物を持たない私にとっては負担が大きくて、しばらく腕が筋肉痛……を通り越して、腱鞘炎みたいになっていた。
毎日ローデリヒ様に治癒魔法を掛けてもらっていたのを思い出す。
そんなローデリヒ様は腕が痛くなる事なんてなかったらしい。常日頃から弓の弦を引いていたり、遠征にも時々行っているので鍛えているみたい。
でも、最初の方は眉間に皺を寄せて居心地悪そうな、難しそうな顔をしていたので、きっと慣れなかったんだと思う。
今ではすっかり様になっている。それどころか、すっかり親バカになっている。
「意外と重いのね……」
ティーナの細くて白い腕が若干震えている。
そうなんだよ。見た目が天使みたいな可愛い赤ちゃんでも、かなりの重さがある。
生まれてすぐに抱っこした時、ちっちゃいのに中身がぎっしり詰まっている荷物のように重くて、それでも手とか足とか小さすぎて、内心怖々と抱いていた。
そして、最初のうちはあまり重い物を持たない私にとっては負担が大きくて、しばらく腕が筋肉痛……を通り越して、腱鞘炎みたいになっていた。
毎日ローデリヒ様に治癒魔法を掛けてもらっていたのを思い出す。
そんなローデリヒ様は腕が痛くなる事なんてなかったらしい。常日頃から弓の弦を引いていたり、遠征にも時々行っているので鍛えているみたい。
でも、最初の方は眉間に皺を寄せて居心地悪そうな、難しそうな顔をしていたので、きっと慣れなかったんだと思う。
今ではすっかり様になっている。それどころか、すっかり親バカになっている。