この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
「……は?」
「……え?」
ローデリヒ様と私の声がぴったりと重なる。
間違った……、なるほど。間違っちゃったのか。
…………えっと、まあ、そんな事もあるよね。
私もローデリヒ様に出されたお菓子、間違って食べちゃうことよくあるし。
この後どうするのか、と聞こうとした時、呑気な声があがった。
「なあなあ、ローデリヒ。お主、どこにエロ本隠し持っておるのじゃ?」
「そんなもの持ってません!父上はここに何しに来たんですか?!」
「男のバイブルを持ってない……じゃと……?!」
私室を漁っていた国王様の声に、ローデリヒ様は半ば反射的に返す。ローデリヒ様の返事に何やら愕然とした表情を浮かべた国王様だったけど、私としてもこの空気の中、よくエロ本探し出来たなって思う。
マイペースが過ぎる国王様にローデリヒ様の機嫌が下がったのを肌で感じるけど、どうやってもフォロー出来ないよ……。
「あの、貴方のお名前を伺っても?」
さっきからしきりに国王様の事を気にしていたアーベルが、ちょっと警戒しつつ問いかける。
「……え?」
ローデリヒ様と私の声がぴったりと重なる。
間違った……、なるほど。間違っちゃったのか。
…………えっと、まあ、そんな事もあるよね。
私もローデリヒ様に出されたお菓子、間違って食べちゃうことよくあるし。
この後どうするのか、と聞こうとした時、呑気な声があがった。
「なあなあ、ローデリヒ。お主、どこにエロ本隠し持っておるのじゃ?」
「そんなもの持ってません!父上はここに何しに来たんですか?!」
「男のバイブルを持ってない……じゃと……?!」
私室を漁っていた国王様の声に、ローデリヒ様は半ば反射的に返す。ローデリヒ様の返事に何やら愕然とした表情を浮かべた国王様だったけど、私としてもこの空気の中、よくエロ本探し出来たなって思う。
マイペースが過ぎる国王様にローデリヒ様の機嫌が下がったのを肌で感じるけど、どうやってもフォロー出来ないよ……。
「あの、貴方のお名前を伺っても?」
さっきからしきりに国王様の事を気にしていたアーベルが、ちょっと警戒しつつ問いかける。