この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
寝転んだままは流石に失礼なので、身を起こす。寝間着だという白いワンピースみたいな服なので、そのまま返事をした。
ゼルマさんかな?と思いながら返事をしたけど、入ってきたのは予想と全く違って、金髪碧眼の王子様ーーローデリヒさんだった。
しばらく会わないどころか、十分も経たずに会ってしまっている。
とても、気まずい。
ローデリヒさんはワイシャツにベスト姿ではなく、私と同じく白い緩いシャツのようなものに同色のズボンを履いていた。
「すまない。もう休んでいる所だったか?」
「い、いえっ、これから……です」
「そうか」
謝ろうと勢いよく息を吸った。
ベッドサイドで煌々と部屋を照らすライトスタンドにローデリヒさんが手を翳す。何がどうなったのか、ライトスタンドの灯りが夕暮れ時の色に変わって、光量も小さくなった。
完全に目の前の出来事に呆気に取られて、謝るタイミングを失った私だったけれど、さらにその出来事すらも次の瞬間頭から飛んで行った。
キングサイズのベッドにローデリヒさんが潜り込んできたから。
……えっ?
ゼルマさんかな?と思いながら返事をしたけど、入ってきたのは予想と全く違って、金髪碧眼の王子様ーーローデリヒさんだった。
しばらく会わないどころか、十分も経たずに会ってしまっている。
とても、気まずい。
ローデリヒさんはワイシャツにベスト姿ではなく、私と同じく白い緩いシャツのようなものに同色のズボンを履いていた。
「すまない。もう休んでいる所だったか?」
「い、いえっ、これから……です」
「そうか」
謝ろうと勢いよく息を吸った。
ベッドサイドで煌々と部屋を照らすライトスタンドにローデリヒさんが手を翳す。何がどうなったのか、ライトスタンドの灯りが夕暮れ時の色に変わって、光量も小さくなった。
完全に目の前の出来事に呆気に取られて、謝るタイミングを失った私だったけれど、さらにその出来事すらも次の瞬間頭から飛んで行った。
キングサイズのベッドにローデリヒさんが潜り込んできたから。
……えっ?