この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
そのまま夜会に出れそうな格好をした女が座るテーブルには何人もの側室達が並んでいて、その一番下座にローデリヒが探している人物は座っていた。
「何故だ?!」
その姿を確認するなり、思わず大きな声が出た。ヴァーレリーにちょっかいを掛けた後にローデリヒについてきたイーヴォが、思わず肩を揺らしてびっくりする程には。
何やらハイデマリーが言って、アリサがティーカップを持ち上げる。ローデリヒはギョッと目を剥いた。そのティーカップには何が入っているのか、もしくは何が塗られているか分からない。
慌てて止めようと、ローデリヒが使い魔と入れ替わるように転移しようとして――、使い魔に止められた。どうやら、アリサには目的があるらしいから止めろと使い魔から思考が伝わってくる。が、そんなことよりも、アリサがティーカップに口を付けようとしている方を止めるのが重要だ。
「おい、ロー!アリサを止めろ!!」
「何故だ?!」
その姿を確認するなり、思わず大きな声が出た。ヴァーレリーにちょっかいを掛けた後にローデリヒについてきたイーヴォが、思わず肩を揺らしてびっくりする程には。
何やらハイデマリーが言って、アリサがティーカップを持ち上げる。ローデリヒはギョッと目を剥いた。そのティーカップには何が入っているのか、もしくは何が塗られているか分からない。
慌てて止めようと、ローデリヒが使い魔と入れ替わるように転移しようとして――、使い魔に止められた。どうやら、アリサには目的があるらしいから止めろと使い魔から思考が伝わってくる。が、そんなことよりも、アリサがティーカップに口を付けようとしている方を止めるのが重要だ。
「おい、ロー!アリサを止めろ!!」