この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
理性がなんだって?
ローちゃんに口止めをお願いしていると、背後からローデリヒ様が現れた。
ホラー展開すぎて、思わずその場で飛び上がったよね。
ローデリヒ様は腕組みをして、私を真っ直ぐに見る。その表情はかなり険しい。
「使い魔越しに確認は一応したが、ティーカップに口をつけていないだろうな?」
「それは勿論です!!」
そういえば、ローちゃんとローデリヒ様の視界繋がっていた事忘れてた……!!
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「……アーベルは無事に戻ったようだ。ただ迷子になっていただけらしい。父上も一緒にいる」
王太子の執務室の隣、仮眠室のような所に連れ込まれた。しばらく腕組みをしたままローデリヒ様は黙っていたが、唐突に口を開く。私は彼の言葉にホッと胸を撫で下ろした。きっとローちゃんを向かわせてくれたんだな。
「良かった……」
ちなみにイーヴォさんと侍女達は部屋の外で待機。イーヴォさんに口パクで「頑張って下さい」と笑顔と共に言われたんだけど、なんか誤解されている気がする。夫婦で二人っきりの密室なら、勘違いもされそうだけど。経緯が経緯だ。
アーベルの無事と、重苦しすぎるこの場の沈黙が終わった事に肩の力を抜く。
アーベルが無事で本当に良かった……。ローデリヒ様もずっと沈黙してて、何を考えてるかすら伝わってこなかったから。
ホラー展開すぎて、思わずその場で飛び上がったよね。
ローデリヒ様は腕組みをして、私を真っ直ぐに見る。その表情はかなり険しい。
「使い魔越しに確認は一応したが、ティーカップに口をつけていないだろうな?」
「それは勿論です!!」
そういえば、ローちゃんとローデリヒ様の視界繋がっていた事忘れてた……!!
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「……アーベルは無事に戻ったようだ。ただ迷子になっていただけらしい。父上も一緒にいる」
王太子の執務室の隣、仮眠室のような所に連れ込まれた。しばらく腕組みをしたままローデリヒ様は黙っていたが、唐突に口を開く。私は彼の言葉にホッと胸を撫で下ろした。きっとローちゃんを向かわせてくれたんだな。
「良かった……」
ちなみにイーヴォさんと侍女達は部屋の外で待機。イーヴォさんに口パクで「頑張って下さい」と笑顔と共に言われたんだけど、なんか誤解されている気がする。夫婦で二人っきりの密室なら、勘違いもされそうだけど。経緯が経緯だ。
アーベルの無事と、重苦しすぎるこの場の沈黙が終わった事に肩の力を抜く。
アーベルが無事で本当に良かった……。ローデリヒ様もずっと沈黙してて、何を考えてるかすら伝わってこなかったから。