この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
犯人が多すぎる?(他)
「っ……?!」
口を離しながら、反射的に手が出た。でも、その手はパシリとローデリヒ様に掴まれる。受け止められたと言ってもいい。
おかしい。いつもだったら、ローデリヒ様をボコボコにしてしまうのに。
唖然としてローデリヒ様を見上げると、至近距離から見下ろされる。海色の瞳が私を射抜く。
「そう何度も同じ手にはやられない」
掴まれた手を握り込まれた。あれよあれよという間に、膝裏と肩に手を回されてベッドに引っ張り上げられる。ローデリヒ様の膝の上に横抱きにされて、抱き込まれた。
「えっ、ちょ、……ちょ?!」
ギョッとして声を上げる。頬に吐息が触れる。リップ音が至近距離で聞こえて、私の肩に金髪の頭が乗った。
「なんだ……?体が、熱い……」
うわ言のように呟きながら、グリグリと甘えるように擦り寄ってくる。
え……?何この状況……?
キャラ崩壊しかけているローデリヒ様の頭を撫でると、髪の毛がとてもサラサラしててとても羨ましい……と思うよりも先に、頭自体が熱くてびっくりした。
「ローデリヒ様?!熱!!やっぱり熱ありますよ?!」
慌ててローデリヒ様の腕の中から抜け出して、ベッドから下りる。そして上体を起こしたままのローデリヒ様を無理矢理ベッドへ寝かし付け、掛け布団を被せた。
「……っぶ」
「あっ、ごめんなさい」
口を離しながら、反射的に手が出た。でも、その手はパシリとローデリヒ様に掴まれる。受け止められたと言ってもいい。
おかしい。いつもだったら、ローデリヒ様をボコボコにしてしまうのに。
唖然としてローデリヒ様を見上げると、至近距離から見下ろされる。海色の瞳が私を射抜く。
「そう何度も同じ手にはやられない」
掴まれた手を握り込まれた。あれよあれよという間に、膝裏と肩に手を回されてベッドに引っ張り上げられる。ローデリヒ様の膝の上に横抱きにされて、抱き込まれた。
「えっ、ちょ、……ちょ?!」
ギョッとして声を上げる。頬に吐息が触れる。リップ音が至近距離で聞こえて、私の肩に金髪の頭が乗った。
「なんだ……?体が、熱い……」
うわ言のように呟きながら、グリグリと甘えるように擦り寄ってくる。
え……?何この状況……?
キャラ崩壊しかけているローデリヒ様の頭を撫でると、髪の毛がとてもサラサラしててとても羨ましい……と思うよりも先に、頭自体が熱くてびっくりした。
「ローデリヒ様?!熱!!やっぱり熱ありますよ?!」
慌ててローデリヒ様の腕の中から抜け出して、ベッドから下りる。そして上体を起こしたままのローデリヒ様を無理矢理ベッドへ寝かし付け、掛け布団を被せた。
「……っぶ」
「あっ、ごめんなさい」