この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
家庭教師達からローデリヒの努力を聞いていたのだろう。国王はべティーナの元に来なくなった代わりに、近衛騎士団長と訓練するローデリヒの元に来るようになった。休憩中のローデリヒに近付いてきた国王は、ニコニコしながら隣に腰を下ろす。ローデリヒは額に流れる汗をグイッと乱暴に拭いた。
「ローデリヒ。頑張っているようだな」
「父上……」
そんな父親にローデリヒは難しい顔をして、問う。
「父上。何故母上の元へ行かないのですか?」
「そうだな……。今ちょっと喧嘩中だからだな」
「喧嘩……?」
「ああ。私は謝っているんだがなあ……、中々許してはもらえなくて」
「そうなんですか……」
家庭教師なら、頭の良い人なら何か知っていると思って、聞いてみたのだ。両親の仲をどうすればいいのか、と。
二人は恋愛結婚で仲良しだったから、きっと仲直り出来ると家庭教師達は困ったように答えてくれた。
ならば、大丈夫なのかもしれない。そうローデリヒは不安を感じつつも思った。
「僕の、せいですか?」
ローデリヒの落ち込んだ声に国王は苦笑しつつ、頭を撫でる。
「ローデリヒ。頑張っているようだな」
「父上……」
そんな父親にローデリヒは難しい顔をして、問う。
「父上。何故母上の元へ行かないのですか?」
「そうだな……。今ちょっと喧嘩中だからだな」
「喧嘩……?」
「ああ。私は謝っているんだがなあ……、中々許してはもらえなくて」
「そうなんですか……」
家庭教師なら、頭の良い人なら何か知っていると思って、聞いてみたのだ。両親の仲をどうすればいいのか、と。
二人は恋愛結婚で仲良しだったから、きっと仲直り出来ると家庭教師達は困ったように答えてくれた。
ならば、大丈夫なのかもしれない。そうローデリヒは不安を感じつつも思った。
「僕の、せいですか?」
ローデリヒの落ち込んだ声に国王は苦笑しつつ、頭を撫でる。