この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
何故か自信満々にローデリヒ様が答える。本当に大丈夫なのだろうか。
あれ?ローデリヒ様ってそんな上手く誤魔化せるタイプだったっけ……?
不安しか感じないまま、門番代わりの街道警備兵さん達に近付く。というか、向こうが私達に気付いて、1人が代表して来た。
「……身分のある方とお見受けいたしますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
開口一番でもう察せるよね。
めちゃくちゃ目立ってるって。
「ただの一介の商人だ。名乗るほどでもない。……ただ、情けないことに盗賊に襲われてな。馬車と荷物が無くなってしまった。この通り、妻は身重だから宿で一旦落ち着きたいのだが……」
冷や汗ダラダラの私とは対照的に、ローデリヒ様は涼しい顔をしている。一体どうするのこれ。
「さ、左様でございましたか……。盗賊についての特徴を伺いたいので、詰所の方までご同行願えますか?」
ほらーー!!やっぱり大丈夫じゃなかった!!
ご同行願えますか?なんて、普通に連行されてるじゃん?!前世でもお巡りさんに職質されたことすらないのに。
あれ?ローデリヒ様ってそんな上手く誤魔化せるタイプだったっけ……?
不安しか感じないまま、門番代わりの街道警備兵さん達に近付く。というか、向こうが私達に気付いて、1人が代表して来た。
「……身分のある方とお見受けいたしますが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
開口一番でもう察せるよね。
めちゃくちゃ目立ってるって。
「ただの一介の商人だ。名乗るほどでもない。……ただ、情けないことに盗賊に襲われてな。馬車と荷物が無くなってしまった。この通り、妻は身重だから宿で一旦落ち着きたいのだが……」
冷や汗ダラダラの私とは対照的に、ローデリヒ様は涼しい顔をしている。一体どうするのこれ。
「さ、左様でございましたか……。盗賊についての特徴を伺いたいので、詰所の方までご同行願えますか?」
ほらーー!!やっぱり大丈夫じゃなかった!!
ご同行願えますか?なんて、普通に連行されてるじゃん?!前世でもお巡りさんに職質されたことすらないのに。