この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
「やはりもう少し広い所に行くか?少しだけ歩くことになるが――」
「い、いえ!ここで大丈夫です!」
慌てて首を横に振った。ローデリヒ様を追い越して、宿屋の中へ入る。やっぱり中も予想通り綺麗だった。
今世の生まれも育ちも超上流階級なんだけど、こんな所よりももっと立派な所に住んでるんだけど。なんなら、超上流階級ならもっといい所に泊まるのが当たり前なんだけど。
なんというかこう……、平民の富裕層向けって感じ、稼いでる商人とかが泊まりそうな宿ですら気が引ける。
ローデリヒ様と近いような階級出身なので、ローデリヒ様と同じような感覚のはずなんだけど、馬小屋って表現には流石にならないわ……。
それよりも、ローデリヒ様が手早くチェックインみたいな手続きしてるんだけど、お金って持っているのだろうか?
お金って大体、侍従とか侍女が代わりに払って、後で経費精算みたいな感じでしてくれるから私達は基本的に手ぶらなんだよね。
ちなみに私は今も手ぶらです。
一銭も持っていなかったりする。
本当に私ってば役立たず……!
「い、いえ!ここで大丈夫です!」
慌てて首を横に振った。ローデリヒ様を追い越して、宿屋の中へ入る。やっぱり中も予想通り綺麗だった。
今世の生まれも育ちも超上流階級なんだけど、こんな所よりももっと立派な所に住んでるんだけど。なんなら、超上流階級ならもっといい所に泊まるのが当たり前なんだけど。
なんというかこう……、平民の富裕層向けって感じ、稼いでる商人とかが泊まりそうな宿ですら気が引ける。
ローデリヒ様と近いような階級出身なので、ローデリヒ様と同じような感覚のはずなんだけど、馬小屋って表現には流石にならないわ……。
それよりも、ローデリヒ様が手早くチェックインみたいな手続きしてるんだけど、お金って持っているのだろうか?
お金って大体、侍従とか侍女が代わりに払って、後で経費精算みたいな感じでしてくれるから私達は基本的に手ぶらなんだよね。
ちなみに私は今も手ぶらです。
一銭も持っていなかったりする。
本当に私ってば役立たず……!