この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
慣れている?
ローデリヒ様が居なくなった室内。
馬小屋だとか犬小屋だとか散々言われた狭い室内に、一応3人はいる。
……居るんだけど、響くのはアーベルの寝息だけだった。
あの後ハイデマリー様とアーベルと残った私なのだけれど、この沈黙。あまりにも地獄すぎるんだよね。
ハイデマリー様は国王様の側室で、ローデリヒ様の義理の母親……。そして、私の義理の母親にも当たる事になる。
夫の実の母親ですら、嫁姑問題とかあるのに、夫との仲も良くなさそうな義理の母親って、どうやって接したら良いのだろう……?!まず、ローデリヒ様の母親とハイデマリー様は同じ側室。国王様の子供を産んだローデリヒ様の母親に良い感情を抱いていないのでは……?
それだけじゃない。前に後宮で色々とあったし……、私その時ヴァーレリーちゃんの名前を借りて、めちゃくちゃ嘘付いちゃった訳で。明らかに私の能力も知ってそうだし、それを分かった上で私をどうしようとしてたのか全く分からない……。
内心あーだこーだと考えまくった末、もう何も考えない事にした。私の中での対応策が無かっただけである。
無難な話題でいこう……。
「あの、ハイデマリー様。お茶でも淹れましょうか?」
「不味いから要らないわ」
「……えっ」
馬小屋だとか犬小屋だとか散々言われた狭い室内に、一応3人はいる。
……居るんだけど、響くのはアーベルの寝息だけだった。
あの後ハイデマリー様とアーベルと残った私なのだけれど、この沈黙。あまりにも地獄すぎるんだよね。
ハイデマリー様は国王様の側室で、ローデリヒ様の義理の母親……。そして、私の義理の母親にも当たる事になる。
夫の実の母親ですら、嫁姑問題とかあるのに、夫との仲も良くなさそうな義理の母親って、どうやって接したら良いのだろう……?!まず、ローデリヒ様の母親とハイデマリー様は同じ側室。国王様の子供を産んだローデリヒ様の母親に良い感情を抱いていないのでは……?
それだけじゃない。前に後宮で色々とあったし……、私その時ヴァーレリーちゃんの名前を借りて、めちゃくちゃ嘘付いちゃった訳で。明らかに私の能力も知ってそうだし、それを分かった上で私をどうしようとしてたのか全く分からない……。
内心あーだこーだと考えまくった末、もう何も考えない事にした。私の中での対応策が無かっただけである。
無難な話題でいこう……。
「あの、ハイデマリー様。お茶でも淹れましょうか?」
「不味いから要らないわ」
「……えっ」