この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
この屋敷はどうやら、周囲を高い塀で囲われている。塀には蔦が沢山生い茂っているけれど、塀自体はそれ程古くないみたいでまだまだ白い。塀の向こう側に城らしきものが近くに見える。
一面芝生と色とりどりの花が咲いていて、手入れが行き届いている場所だった。
犬とか猫とかが喜びそうだと、ローちゃんを引きずって庭に出したけど、あの猫は芝生の上にぐでんぐでんと寝転がっている。というか、ローちゃんがめちゃくちゃ重くて私は持ち上げられなかった。
ヴァーレリーちゃんが妊婦に運ばせるわけにはいかないと、即代わってくれたけど、ひと運動したくらいの汗をかいていた。
ローちゃんどんだけ重いの……。
「魔法についてですが、今奥方様はどの程度までご存知ですか?」
「火の玉だけしか見たことないかな?」
「火の玉………………もしかして、コレですかね?」
一面芝生と色とりどりの花が咲いていて、手入れが行き届いている場所だった。
犬とか猫とかが喜びそうだと、ローちゃんを引きずって庭に出したけど、あの猫は芝生の上にぐでんぐでんと寝転がっている。というか、ローちゃんがめちゃくちゃ重くて私は持ち上げられなかった。
ヴァーレリーちゃんが妊婦に運ばせるわけにはいかないと、即代わってくれたけど、ひと運動したくらいの汗をかいていた。
ローちゃんどんだけ重いの……。
「魔法についてですが、今奥方様はどの程度までご存知ですか?」
「火の玉だけしか見たことないかな?」
「火の玉………………もしかして、コレですかね?」