この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
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「いたたたたたたたた!!!!!!!!!」
思わずぎゅううううと握った手に力を入れる。正直、この痛みは二度目なんだけれど、
痛いのって慣れる訳がない。痛いものは痛い。
「も、もう少しらしいからな……!!」
私に手を握られたローデリヒ様がなんか言ってるけど、いやもうそれどころじゃないというか。
でも、まあ未来で可愛いって言われてる娘に会えると思ったら、乗り越えられる――。
痛いのと疲れたのとやり切ったので、ぐちゃぐちゃになりながら、無事赤ちゃんの泣き声を聞いた時はホッとした。ローデリヒ様も隣で安堵の息を吐いて、私に労いの言葉を掛けてくれる。
「おめでとうございます!!元気な王子様ですよ!!」
「ああ、元気で良かっ――――王子?」
「……おう、じ?」
待って、王子って事は……男の子?大声上げた後で、若干声が掠れかけてる。
同じく不思議そうな顔をしていたローデリヒ様だったけれど、助産師さんから赤ちゃんを慣れた手つきで受け取ると相好を崩した。
「私達の元に来てくれて、ありがとう」
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「いたたたたたたたた!!!!!!!!!」
思わずぎゅううううと握った手に力を入れる。正直、この痛みは二度目なんだけれど、
痛いのって慣れる訳がない。痛いものは痛い。
「も、もう少しらしいからな……!!」
私に手を握られたローデリヒ様がなんか言ってるけど、いやもうそれどころじゃないというか。
でも、まあ未来で可愛いって言われてる娘に会えると思ったら、乗り越えられる――。
痛いのと疲れたのとやり切ったので、ぐちゃぐちゃになりながら、無事赤ちゃんの泣き声を聞いた時はホッとした。ローデリヒ様も隣で安堵の息を吐いて、私に労いの言葉を掛けてくれる。
「おめでとうございます!!元気な王子様ですよ!!」
「ああ、元気で良かっ――――王子?」
「……おう、じ?」
待って、王子って事は……男の子?大声上げた後で、若干声が掠れかけてる。
同じく不思議そうな顔をしていたローデリヒ様だったけれど、助産師さんから赤ちゃんを慣れた手つきで受け取ると相好を崩した。
「私達の元に来てくれて、ありがとう」